現在、最も有名なクラウドソーシングサイトの一つである「クラウドワークス」、
大手だから安心だろう、と思い登録してみたものの、いきなり難しそうな案件に応募するには自信がなく「慣れるまで誰でもできそうなのをやってみよう」と仕事を探していました。
これが落とし穴で、契約後に「思ってたのと違う…」となったり、詐欺まがいの事案に巻き込まれたりする可能性もあるのです。
そういった「怪しい案件」について、実体験を踏まえながら、仕事の発注者が初心者でも「信頼できる業者かどうかを見分けるポイント」をお伝えします。
- そのポイントに合致する業者が全て悪質とは限りませんのでご承知おきください。
クラウドワークスでは仕事を依頼する側を「クライアント」、仕事を探して応募する側を「ワーカー」といいます。
【実例】遭遇した怪しい案件
簡単なアンケート・モニター
数十円〜数百円のごく少額の報酬でアンケートやモニターに回答させて、その後に高額な情報商材(コンサルやスクール等)に言葉巧みに誘導して申し込みさせる事案があります。
「高額な情報商材、そんなのに引っかかる人がいるのか?」
と思うかもしれませんが、何百人も仕事を依頼する中で、実際いるのでしょう。
数人でも、支払った報酬の元がとれてしまいますね…
実例の詳細(一部内容を変更しています)
仕事内容の概要は「IT系のスクールの記事のモニターを何回かに分けて行う」というもの。
応募後、クライアントから
「このアカウントを(お仕事終了後は削除して構わないので)LINEで友だち登録してださい」
という旨の連絡があったので、
「LINE使うの知らなかったんだけど?応募前の画面で仕事の詳細に記載するべきでは?」
とここで訝しんだのですが、とりあえずそのまま進めました。
モニターとして、1日1記事を読み、その感想をLINEで送信していきます(全5回くらいで完了)
記事は続き物となっていました。
その内容は「会社でこき使われ人生どん底だった若者が、そのスクールに実際に入学してスキルを学んだ後に独立し、好きな仕事で会社員時代より収入と自由な時間が増えた、婚約もできた!」という…サクセスストーリー(笑)
記事の文章も学習内容についての紹介はほんの少しで、読み手に同情を誘ってくるエピソードのようなものがほとんど。
その中身は正確には覚えてないですが
「僕は会社員時代こんなパワハラを受けてこんなに辛かったけど、今では好きな時好きな所に遊びに行けるし、最愛の人と過ごす時間が増えて本当に幸せです!あなたも人生変えてみないですか!?」
みたいなあらましでした。
全部の記事を読み終え、感想を送った後に、そのストーリーの主役の方が主催するというセミナーの勧誘がLINEのトーク内で来ました。
破格の特別金額との事ですが、それでも10万円近い金額だったと覚えています。

冷静に考えて、高い(そもそも胡散臭い)のですが、ワーカーの中には
「ITスキルを身につけて手に職つけたいけど、どうしたらいいか分からず悩んでいる。副業初心者だからとりあえず実績づくりとしてこの仕事を受けた」
という悩みをかかえている人がいると思うのです。
そんな人が先程のストーリーを掲げられると、藁にもすがる思いで飛びついてしまいやすいのでしょうね…
私は勧誘を無視できたので、その情報商材が本当にためになる内容なのか(大体この話に出てくる方が実在するのか)は不明です。(あえて情報商材を受けてみたらもっと色々なことを書けそうなのですが、大金を払えるほどの勇気はありませんでした…すみません!)
それはそれとして、報酬を得るために仕事を引き受けたはずが、逆にこちらをお金を払う側にさせるなんて変な話だと思いませんか?
クラウドワークスもこうした事例があることを把握しているようで、発見次第、仕事の掲載禁止やアカウントの制限の処置を行っているようですが、完全には阻止できていないかもしれません(参考:https://crowdworks.my.site.com/help/s/article/10596)
自分の身は自分で守るしかなさそうです。
怪しい案件に引っかからない!案件(クライアント)探しのポイント
安すぎる案件を選ばない
特に初心者の方の場合、試しに「簡単そうで報酬が安い」案件を選びがちです。
特別なスキルも不要で仕事完了までのハードルが低いものが多く、万が一失敗しても責任を問われることはほとんどなさそうですからね。
潜在的な「自分なんかが、まだまともな仕事を受けられるわけがない」という自信のなさも、大きな要因となっているかもしれません。
クライアントは、初心者や自信の無い人が集まりやすいことを理解して案件を出しています。
そうして集まったワーカーの心理につけこんで、高額商品に何人かは引っかかってくれるだろうと目論んでいるのです。
自分の実績や評価づくりには適した仕事だと思いますが程々にしておくのが無難でしょう。
ここはなんとか(根拠は無くてもいいので)自信を持って、相場の平均くらい報酬は見込める仕事を探すクセをつけるようにしたいですね。
そんな仕事の方がまともだったりします。
プロジェクト完了率が80%以上のクライアントを選ぶ
クライアントのページを開いて、プロジェクト完了率が80%以上(できれば85%以上)であるか確認しましょう。
数値が高いほど、途中終了せずに完了する事ができた契約の割合が多いことになります。
つまり案件を無事終了できたワーカーが多い、と言い換える事ができますね。
客観的に簡単に見れる指標ですので、ぜひご参考ください!
【補足】評価されているクライアントなら大丈夫?

クライアントにはさまざまな評価基準があります。
「認定クライアント」である、★の数が多い、本人確認済みである…など、「なんだか安心して仕事できそう」と思わせるクライアントの元でなら仕事を受けても大丈夫なのでしょうか?
これに対する答えは残念ながらノーです。
なんと上記の事例のようなクライアントが、このような高評価を受けていたりする場合があるのですからね。
(特に☆の数は当てになりません)
怪しい案件を受けてしまったら
応募した後に「なんか怪しい…」と気づいてしまう場合も考えられます。
すぐにできる対処法を、簡潔ですが下にまとめました。
勧誘などは無視して仕事を完了(納品)する
仕事をやりきれば、何事もなく報酬はもらえる可能性が高いので、勧誘は見なかったことにして仕事だけは完了させましょう。
その後の評価も普通に行いましょう。
契約を途中終了(キャンセル)する
契約の途中終了をリクエストすれば、仕事を即座に中止する事の申し出が可能です。
ただし、自分のプロジェクト完了率が下がってしまうリスクがあります。
まとめ
- 報酬額が安いアンケート・モニターの仕事は、情報商材の勧誘に巻き込まれる可能性がある(実際にあった)
- 怪しい案件に引っかからない対策として、プロジェクト完了率が最低でも80%以上のクライアントの案件のみ選ぶ