「セルフガソリンスタンドのバイトって、本当に楽なの?それとも意外と大変?」
応募を迷っているときは、仕事内容や働く雰囲気、必要なスキルなど、実際に経験した人の声が気になりますよね。
本記事では、私がセルフ式ガソリンスタンドでアルバイトをした実体験をもとに、仕事内容の詳細、メリット・デメリット、働く前と後での印象の変化をまとめました。
「接客が少なくて楽そう」と思って始めたけど、意外な業務や注意点も…?
これから応募しようか迷っている方、すでに採用が決まっていて心構えを知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
- セルフガソリンスタンドのアルバイトに応募しようか迷っている
- 自分に合う仕事内容か知りたい
- これから働く予定で、心構えを知っておきたい
実際にセルフガソリンスタンドで勤務した経験をもとに記事を作成しています。
セルフサービスのガソリンスタンドとは?【通常との違い・特徴】
セルフサービスのガソリンスタンドは、お客さん自身がタッチパネルで支払い方法や油種を選び、給油まで行う形式です。
従業員が給油するフルサービスのスタンドとは、この点が大きく異なります。
そのため、来店したすべてのお客さんに対して直接接客するわけではありません。
ただし、「接客が少なそう」というイメージだけで選ぶと、思ったより人と関わる場面が多くて驚くかもしれません。
業務内容
給油状況の監視
各給油レーンには監視カメラがあり、従業員は映像を通して安全に給油できているかをチェックします。
お客さんが給油口にノズルを差し込んだのを確認したら給油許可(モニターのボタンを押す)し、給油ができる状態にします。
- 油種の選択ミス(レギュラーを選んだのに軽油のノズルを持つなど)
- 給油口にノズルをなかなか差し込まないお客さん(前のお客さんの時のメーターが0にリセットされるのを待っている場合など)
↑こういった場合は給油許可できません。
店舗によってはすぐ注意しに行くところもあれば、お客さんから呼ばれるまで対応しないところもあります。(私が働いた店舗は前者で、こまめに対応していました。)
また、携行缶への給油は身分証明の確認と従業員が給油しなければならない決まりがあるので、携行缶を持ってきたお客さんにはフルサービスと同様に対応しなければなりません。(セルフスタンドではお断りしている店舗もあります)
洗車機の管理
ほとんどのスタンドには洗車機が設置されています。
燃料販売よりも利益率が高いため、洗車は重要な収益源です。
開店担当の私は以下を行っていました。
- 注文機の釣銭補充
- シャンプーやワックス等の溶剤補充
- 清掃
営業時間中は、お客さんから呼び出しがあれば、インターホンで対応したり直接駆けつけます。
発注・仕入れ作業
ガソリンスタンドでは、燃料とカー用品(ワイパー、ウォッシャ液、バッテリー等)を販売していますので、定期的に在庫をチェックして、必要に応じて発注と仕入を行っています。
私が勤めていたところでは、発注は社員の方がやっていたので、納品があった時の仕入れだけをさせられました。
頻度が最も多いのは燃料の仕入れです。
タンクローリーが来て、ガソリン・軽油・灯油を補充します。
従業員は注入口の開錠を行います。また、燃料補充の前後には、従業員がタンクローリーに上がってタンク内部を確認することになっています。(高所恐怖症の人には少しハードルが高いかもしれません)
補充作業はローリーの運転手がやってくれるので、従業員は立会いのみです。
作業後は、POSシステムに仕入内容を入力する事務作業もあります。
カー用品販売、各種サービス・イベント対応
ガソリン以外のサービス例:
- 手洗い洗車
- コーティング
- 車検・整備
- タイヤ交換
ほぼ全部屋外作業。
資格や専門知識が必要な業務を除けば、一通りやらされると思った方がいいです。(もちろん十分に練習してから、お客さんの車を扱うことになります)
また、新規客の獲得や売上アップのためにイベントが行われることも多く、アルバイトはお客さんへの声がけを任されることが多いです。
近隣店舗への応援に行く場合もあります。
セルフガソリンスタンド特有のポイント
ワンオペがある
危険物取扱者乙種第4類(乙4)の資格を持っていれば、特売日以外の平日などといった、比較的空いてる日1人で勤務(ワンオペ)になることもあります。(大規模店舗や、採用後いきなりはまず無いと思いますが)
天候による客数の変動
雨の日は客数が減り、特に洗車利用はほぼゼロに近くなります。
特に洗車はかなり偏りがあります。晴れていれば多く入りますし、雨の日は1時間に1台入れば多い方だったりします。地域や季節での変動もあります。私は日本海側の地域のスタンドで働きましたが、雪が溶けて天候もよくなってくる春先は平日でも行列ができることがありました…
実感したメリットとデメリット
メリット
社員価格で給油できる
店頭の価格よりリッターあたり20円以上安い金額で給油できます。価格高騰の昨今、本当に助かりました。
適度に体を動かせる
外に出て、辛くならない程度に体を動かせるのはメリットに感じています。 (個人差あり)
私の場合、前職がデスクワークだったので、昼食が外食でもない限りは一日中建物の中でPC作業です。
空調が効いているので快適ですが、外に出歩く機会がほとんど無いのは、それはそれで体が鈍りそうですし、精神衛生上もよくない気がしていました。
そう言う経験もあったからか、外で汗を流す作業があるのは良いことだと思います。
車に詳しくなれる
自動車に深く関係している業種のため、車についての知識が自ずと身についてきます。
洗車メニューのベストな選び方や頻度、タイヤ交換、ワイパーの付け方、ウォッシャー液の補充方法、バッテリーのチェック方法や交換方法…など、車の基本的な維持管理方法を学ぶことになります。これらは自分の車にも実践できるので非常にタメになります。
車について、今まで知人やお店に頼んでいたことの多くを自分でできるようになるので、時間やお金の節約に繋がります。
また、特に車・バイク好きの方なら、毎日様々な種類の車両が給油に来るのを眺めることができるのが面白く感じるかもしれません。好きだったり、珍しい車が来るとワクワクしますよ。
手洗い洗車など、お客さんの車を一時お預かりするサービスを自分で担当する際は、整備場の往復で車を少しだけ運転することになります。ちょっと緊張はしますが、いろいろな車種に乗る経験ができて楽しいです。
デメリット
忙しい時とそうでない時の差が激しい
先述した「天候による客数の変動」も影響しますが、タイミングによっては急に忙しくなることがあります。
たま〜にある事ですが…ワンオペの時に携行缶と洗車を同時に呼び出された!とか、焦ります。順番に対応するしかありませんが。
混み合ってしまうと、2人以上の体制時でもバタバタすることがあります。
ただ、待機する時間の方がやっぱり多いので(お客さんに呼び出される時以外は、ルーティーンや洗車・タイヤ交換が終わっていれば大概はひま)その時間をどう過ごすかが意外と重要だったりします。
掃除やゴミ処理とか、特売日に配るチラシや贈呈品の準備など、いろいろありますが、フルタイムで勤務する日は待機時間が苦痛になりがちです。出勤時、今日は何をするかを考えながら行くといいかもです。
体調管理が重要
単純に、体力がないとキツイ仕事です。
ここで言う「体力」とは、軽〜中程度の肉体労働に耐えられる力だけを指すのではありません。
業務の性質上、屋内外をしょっちゅう行ったり来たりするため、空調がきいている場所とそうでない場所の温度差のストレスもその都度感じるのです。それに加えての立ち仕事なので、人によっては体調を崩しやすくなるかもしれないのです。
以上のようにメリットもデメリットも複数あり、人によって合う・合わないはありそうなので、最初のうちは短時間のシフトにできれば理想ですね。
Q &A
まとめ:セルフガソリンスタンドは「楽さ」と「責任感」が同居する仕事
- 給油作業がないため、体力的な負担が比較的少ない
- 接客はフルサービスより少なめ(ただしゼロではない)
- 乙4資格を持っていると採用されやすく、時給も上がる場合がある
- 天候や時間帯によっては落ち着いて働ける
- 天候や季節で忙しさが変わるため、予定が読みにくい
- 屋外作業が多く、夏は暑く冬は寒い
- 1人勤務時はトラブル対応もすべて自分で行う必要がある
- イベントなど、思ったより営業要素がある
セルフ式ガソリンスタンドは、給油作業がなく比較的楽な一方で、安全管理やトラブル対応など責任感が求められる仕事です。
接客が少なめな分、落ち着いて働ける時間も多いですが、ワンオペやイベント時など思わぬ忙しさもありました。
(以前、どこかのネット掲示板で「給油許可ボタン押すだけの仕事です」→「なにそれ、めっちゃ簡単じゃん」といった感じの書き込みの流れを見たことがありますが、誤解を招くのでやめていただきたいです…)
「外で体を動かすのが好き」「一定のルールを守りながら働ける」という人には向いている仕事だと思います。