職業訓練の1つである「求職者支援訓練」には「eラーニング」という、完全オンラインでスキルを学べる制度があります。(人によっては月10万円の給付金を受給することも可)
このeラーニングを申し込むにあたって、地元のハローワークに何度か通いながら、申込書記入、応募(申込書の郵送と面接の申込)、面接まで終わり無事合格しました。
一連の経験の感想を一言で言うなら「こんなにやること多いの…」でした。
申し込む資格がある人は、就職していない人が大半(働いていても短時間バイトなど)だと思うので、「やることが多くても、時間くらい確保できる」と思うかもしれません。それでも想像以上に大変です。
以下に、eラーニングの受講申込から選考結果通知までの流れについて詳細を書きます。
「どんな人が訓練・給付金の対象者となれるのか」「どんなスキルについて学べるか」については、以下の厚生労働省のHPをご参考ください。
【油断は禁物⁈】求職者支援訓練の受講が決定するまでの流れ
受けたい訓練の選定
居住地域の「労働局」のWebサイトを開き、「eラーニング」などと検索すると、開講予定の訓練一覧を見ることができると思います。
各訓練の期間を確認するのはもちろんのこと、内容の詳細を見ることができる(大体はPDF)ので、学びたい内容がちゃんと入っているか確認しましょう。
ハローワークインターネットサービスからも訓練を検索できますが、こちらからは訓練内容のPDFを確認することができないようです。
労働局のサイトから検索することを推奨します。
同じ名前の訓練がいっぱい?
訓練一覧をざっと見ると「同じ科名で、開催地や期間などが違うコース」がいっぱいあるのに気づくと思います。
私が確認した限りでは、これらは内容的にもほぼ同じです。
微妙に時間数や内容が異なっている場合もありますが、どちらの方が良いとかは無いと思います。
自分の住所から近いところで実施される訓練を選んだ方がいい?
なんとなく「実施施設の所在地は近い方が安心」と思ってしまいそうです。
ですが正直、施設がどこにあるかは気にしなくていいです。
超〜厳密に言えば、以下で説明する申込書類を郵送するときに遠方ほど所要日数がかかるので、早く届いてもらうためにはなるべく近い都道府県の方が良いということがいえますが、そこまで重要でありません。
私は東北在住ですが、関西が開催地の訓練を選んで特に問題ありませんでした。
開講されそうな訓練に目星をつける
受けたい訓練を3つくらいに絞ります。
申込者が最低人数に達さないと開講されないため、
- 募集期限の1週間前くらいまで待つ
- 応募状況を確認し、何人か申込があったのを確認してから申込手続きに入る
という流れがいいようです(応募状況はハローワークに行かないとわかりません)
せっかく申込書類を送ったのに開講せず…となっては骨折り損ですからね!
応募を決めたら申込書(様式C-1)を記入しますが、文章で記入しなければならない項目が複数あります。
時間がかかるので、私は上記①より前の、余裕がある時期にハローワークに行って、訓練を受けたい旨の相談をして申込書をもらっておき、下書きしてから応募に行きました。
出直す形になってしまいますが、質の高い内容を書くためには手間をかけた方がいいと思います。
気になる訓練の事前説明会に参加する
事前説明会が開催されるようでしたら、できる限り参加しておきましょう。
説明会を担当した方が選考面接時、面接官にもなってくれることが多いためです。
一度顔を知っておいた方が、面接の時に緊張せずに話ができると思いますので、おすすめします!
申込書の記入(下書き)

申込書を記入していきます。
提出時にハローワーク側で内容を確認してもらえると思います。
この段階では、後で修正できるように鉛筆などで記入(下書き)しておくといいです。
①空欄がないように、しっかり文章を書く(内容も重要)
職歴や資格などはすぐ書けると思いますが、問題は「文章で書けと言わんばかりの大きなスペースの設問をどう埋めるか」です。以下のような項目があります。
- 受講希望理由、訓練で習得したい知識や技能について
- 求職活動状況(ハローワーク内外どちらも)
- 訓練終了後の就職希望職種・時期
「就職したいけどスキルが足りず内定をもらえる自信がないので、訓練でスキルを高めて就活に臨みたい」
「訓練をしているうちから就活も進め、早く就職したい」
…という感じの内容を自分のエピソードを盛り込みながら書ければ理想だと思います。
とにかくスキルを高めて早く就職したい!という意欲を表現できればOKです。
なるべくスペースが空かないように、しっかり下まで書くのもポイントです。
「自分に合うかどうかわからないが、興味があったので受講した」「家族に勧められて受講したいと思った」などといった後ろ向きな感じのことを書いたり、給付金目当ての下心が見てとれるような文章にしたりするのは避けてください。
②証明写真を用意する

申込には3×4の顔写真が必要となります。
スマホのアプリで撮ってコンビニなどでプリントしたものを用意すれば良いと思うかもしれません。
しかし、スマホのカメラの性能や光源の位置で写り方が変わりますし、何より誰かに撮ってもらう必要があります。(1人でやっても不可能ではないですが結構難しいです)
無地の壁を背景にするのが無難ですが、その場所を探す手間もあります。
かといって写真館にわざわざ行くのも億劫…って思いますよね。
個人的にはスーパーやドラッグストアなどの前に設置されている証明写真機が一番いいかなと思います。
「手軽さ」と「キチンと感」の両方を取れるのでおすすめです。
申込書類をハローワークへ提出
下書きしたものをハローワークに持参します(写真も忘れずに!)
窓口の方がサッと読んでチェックはしてくれると思います。
OKが出たら慎重にボールペンで清書。消しゴムで丁寧に消す作業も含め、20分はかかりましたね。。。
提出すると、様式C-1の第1面(訓練名や自分の氏名・生年月日など書いた紙)がパソコンで印刷したものに差し替えられ、写真を貼って返されます。受付印も押してくれます。
文章を書いた第2・3面はコピーを取られ、原本を返されました。
ハローワーク側への申込が完了した、という感じでしょうか!
今度はこれを自分で訓練施設へ郵送しないといけないんですね〜。
(ハロワから訓練校へデータを送らないの…?というツッコミは置いといて)
申込書発送・選考の申込

郵送は自分で行う
原本を封筒に入れて郵送します。私はハローワークで申込したその日のうちにポストに投函しました。
(封筒や切手は当然自分で用意です。。。)
色々調べたら「封筒は角2が良い!(書類を折り曲げないから)」とか、送り状をつける!とかのアドバイスが見受けられます。
でも私は長3封筒で特に何も添付せずに送ってしまいました。
(一応、表面左下に朱書きで「訓練応募書類在中」といった表示はつけた覚えがあります)
どうせ面接申し込みの電話をする際に「先日申込書類を訓練校の方に発送しまして…」という感じでことわりを入れるので別にいいかなと…
まあ丁寧であることに越したことはないと思いますので、ここはその人次第ということで。
申込書に記入したことについては面接で突っ込まれる可能性が高いのでコピーをとっておきます。
(多分ハローワークでコピーを貰えると思いますが、心配なら事前に聞いておくのがベター)
④選考(面接)の申込も自分で行う
書類の郵送とは別に、選考面接の申込みを訓練校へ行わなければなりません。
申込みの方法は、メールか電話のようです。
私の場合は電話しなければなりませんでした。
先方から携帯番号を求められたので伝えると、今後の流れを知らされます。
申込書類が訓練校に到着次第電話番号にSMSを送るので、記載されているリンクにアクセスして誓約書の様式(PDF)をダウンロードし、署名してそのデータと面接希望時間を返信してほしい、というものでした。
誓約書の記入・面接希望日時の返信
2〜3日後だったと思いますがSMSを受け取り、フォームを確認。
フォームには「できるだけ早く返信をお願いします」といった感じの記載が。
確かに、1〜2日のうちに返信しないと面接に間に合わなさそうです。タイトですね…。
誓約書は選考日の前日まで提出すること…とは訓練のチラシに一応書いてあるものの、こういうのは早く対応するに越したことがないと思います。
私にとってはちょっとしたハプニングとなりました。
SMSが返ってきた時たまたま旅館に宿泊中で、翌日の早朝歩いて30分かけて最寄りのコンビニに行き、様式の印刷→署名→スキャンする羽目に…(その日は朝からヘトヘトでした…)
つまりは、私が呑気に旅行していたのがよくないんです^^;
募集期間終了から選考日まで、長時間拘束されるような予定は入れないようにしましょう
選考面接

フォームを送信して1〜2日後に面接の実施時間についてメールが届きます。
選考面接は定員以下でも実施するので、避けては通れません…
そして、就活の面接ではないからと言って、あまり油断してはいけないように思います!
最低限、申込書に書いた内容は見直して、質問された時にすんなり答えられるようにできれば良いですね。
「ここ突っ込まれそうだな」と思うところがあれば回答を考えておきます。
それでも本番は緊張してしどろもどろになるかもしれませんが、腰をすえるイメージでじっくりと話せばいいと思います。
直前の準備
選考面接はオンライン(Zoomなど使用)で実施されます。
服装は、オフィスカジュアルで襟付きの服+ジャケット(暑ければ着なくても良いかも)
自分のカメラはオンにしました。
背景には何も映らないようにするの理想ですが、難しければ整理整頓して小物類は見えないところに写し、自分のシルエット以外はぼかしをかけるように設定した方が良いかと。
カメラの距離やアングルも、自分の顔や肩周りが画面内に収まるように位置調整をお忘れなく!
私は面接開始時間の5分前くらいに入室(ログイン)して待機しました。
面接の様子と聞かれたこと
開始予定時間より1分少し遅れて相手方の画面が写り、面接開始となりました。
相手は説明会でお話をしてくださった方と、もう一人書記係のような方がいました。
説明会にいた方からほとんど質問を受けました。
質問内容は主に以下のとおりです。
- 前職の退職理由
- 就活では応募先の企業にどんな自己アピールをしたいか
- 希望職種につけそうにない場合はどうするか
- 1日何時間勉強時間を確保できるか
- 逆質問
大体10分位しか時間がないので、割とあっという間です。
全体を通して「生活の中で訓練を最優先する」「訓練中から就活を頑張る」ということを伝えられればグッドだと思います。
あとは、最低限の言葉遣いを守り、相手方と「会話のキャッチボール」ができていれば、定員オーバーしてない限り合格するとは思いますが…まあ断言はできませんね。
【補足】想定外のことがあっても気にしすぎず冷静に対処
慣れないオンライン面接。
ちょっとしたハプニングがありましたが落ち着いて対処すれば大丈夫でした。
例えばある質問で、私が意図を汲みきれず食い違った回答をしてしまったためなのか、面接官から「私の方からは〇〇といったことをお伺いしたかったのですが…。」と言い返された場面がありましたが、「失礼しました!じつは〇〇で…」といった感じで乗り切りました…!
また、相手の言葉が聞き取れなかったりする場合もあると思いますので、「すみません、もう一度お聞きしても良いですか?」と聞き返してOKです。
あとは、自分の顔も画面上に見えるわけですが、話すことに意識を向けるあまりついカメラに近づき過ぎになり、顔が見切れてしまうことも…w
何も突っ込まれないし選考にも影響ないかもしれませんが、上半身はなるべく動かさないように気をつけた方がいいですね。
選考結果通知
「選考結果発送日」の10時過ぎころに結果がメールで届きました。
結果、合格できました。(応募者が多数だったらこうはいかなかったかもしれません…)
あとは「選考結果通知」と証明写真をハローワークに持参し、就職支援計画書を交付してもらい、訓練施設へ送るだけです。
まとめ:訓練の応募はやることが多い!余裕を持って準備を
内容、募集期間、選考日、訓練期間は要チェック
いくつか絞り込んだら、ハローワークに訓練を受けたいと相談を。
空欄はつくらない。前向きな気持ちを文章に示す。
写真を忘れずに
切手、封筒は用意しておく
誓約書は様式印刷→署名→スキャンしてPDF化→フォームに添付して返信。
申込書と書いたことと辻褄が合うように、訓練と就職への意欲を伝える
就職支援計画書は期日までに訓練施設へ送る